●4月…年度の始めに毎年思うこと、それは…。(2009年4月)
 4月、新年度ですね!
 1年1年、仕事に区切りがあり、新たな気持ちで新しい1年がスタートできるこの仕事、本当に素晴らしいです!

 私は、幼稚園に30年以上勤めていました。以前の春休みは、前年度のまとめの業務や、新年度の準備で忙しいといいながらも、1日や2日は自由になる日があり、旅行に行ったり、演劇鑑賞したりと、新たな鋭気を養う余裕がありました。
 でも、ここ15年くらいでしょうか。春休み中も預かり保育があったり、仕事の量も増え、年度末の少し疲れ気味のまま新学期に突入! ということが多くなりました。
 それでも、新学期は受け持ちの子供たちの顔を思い浮かべワクワクしてきたものでした。

 毎年、この4月に思ったこと…それは「この一年が幼稚園教諭としての最後の年になっても悔いのないような仕事をしよう」でした。
 特に、その思いは結婚してから強くなりました。
 もしかしたら、我が子に手がかかりどんなに仕事が楽しくても、退職しなければならないことがあるかもしれないと思ったからです。
 我が子は元気でも、見てくれる父母が具合が悪くなったら、退職しなければならない…。
 両親の介護が必要になったら、辞めなければならないかもしれない…。
 自分が病気になったら、夫が具合が悪くなったら…。

 自分の都合だけで仕事はできない、と思ったとき、仕事が続けられる幸せ、協力してもらえる有り難さを感じながら、1年1年を大切に仕事をしてきました。
 子供のための努力・労力は惜しまず、良いと思ったことは実践し、気になる職場の問題は積極的に改善し、常に、心残りのないような仕事を心がけてきたつもりでした。
 「ああすればよかった」という思いだけはしたくない、と思って…。

 退職したとき、子供と別れる寂しさ・大好きな幼稚園と離れる寂しさはもちろんありましたが、「十分させていただきました、ありがとうございました」という気持ちが強かったのを思い出します。

 健康で大好きな仕事ができることを感謝して、この1年もファイト!!

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FUTO
 子供のジッーと見つめるあの目、あの声に魅了され、幼児教育にのめりこみ、笑いあり、涙あり、失敗あり…たくさんの喜びと感動の保育者生活35年。
 「私の師は子供です」と言い切れるほど、子供から、毎日たくさんのことを教えてもらいました。
 この経験を今、現役で頑張っていらっしゃる保育者の皆さんに少しでもお伝えすることができたら嬉しいなと思っています。
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