●【クラス分け】について考えてみましょう。(2009年3月)
 年度末や春休みにしなければいけない仕事は本当に多いものです。夏休みや冬休みと比べるとダントツです。ちょっと挙げてみましょう。

 「指導計画の振り返り、見直し」「指導要録作成」「年間計画見直しと作成」「終了記念作品作成」「持ち上がり教材整理」「一年間の作品集整理」「クラス分け」「次年度担任へ申し送り」「卒園証書の下書き」「卒園記念品注文」「卒園作品作成」「一年間の作品集整理」「部屋掃除」「遊具、備品の掃除」「小学校へ申し送り」など。そのほかに、「新一年生へ入学祝電手配」「入園式準備」……。 あ〜〜〜ぁ 体がいくつあっても足りません。

 その中で、保護者の関心ごとでもあるクラス分けについて考えて見ましょう。
 私が以前勤めていた園でのクラス分けです。

新年少組
 未就園児教室を、週3回(保護者同伴)していたものですから、その時に子供の様子をしっかり観察。
 すぐ手をだす子、落ち着きのない子、保護者から離れられない子が同じクラスに偏らないように配慮しました。中でも、一番気をつけたことは、「我が子を初めて他人に預ける保護者の気持ち」に寄り添うことでした。ですから、未就園児教室で仲良しになった子同士は(もちろん全てではありません)できたら同じクラスに!「良かった〜、○○ちゃんと同じクラスで(我が子が園で一人ぼっちでなくなる)」これだけで保護者は大安心!
 遊ぶ友達が偏るのでは…… そこは年少児! 友達関係がまだまだ固定していませんから心配ご無用です。そんなことをした上で、その他の子を誕生日ごとに並べ順番に振り分け、男女比などの偏りを調整します。

年中組・年長組
 誕生日順に男の子・同じく女の子に分けて、順番に振り分けていき、男女を合わせます。
 そして、ここからが「教育的配慮」です。特定の子としか遊べない子はあえてクラスを分けます。一緒になると賑やかになってしまう大変な2人も分けます。自己主張の強い子におされ気味の子も別々に分けます。もし保護者から「クラス分けってどうするんですか?」と、質問があったら「生年月日順に分け、更に教育的配慮をさせていただいています」と返答します。

 これで、ようやくクラス分けが終了です。
 皆さまの園ではどんなことに配慮してクラス分けをしていますか?
 子供のことだけでなく、保護者間の関係、保護者と担任との関係にも心を使っている園もあるかもしれませんね。信頼して預けて下さる保護者、担任として用いてくださる園長先生、感謝の気持ちを忘れずに新しい年度をお迎えください!

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FUTO
 子供のジッーと見つめるあの目、あの声に魅了され、幼児教育にのめりこみ、笑いあり、涙あり、失敗あり…たくさんの喜びと感動の保育者生活35年。
 「私の師は子供です」と言い切れるほど、子供から、毎日たくさんのことを教えてもらいました。
 この経験を今、現役で頑張っていらっしゃる保育者の皆さんに少しでもお伝えすることができたら嬉しいなと思っています。
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