●保護者が満足する個人面談とは。その準備と心構えをお伝えします
(2008年12月)
 一年の最後の月、12月になりましたね。「師走」の字のごとく、お忙しい日々を過ごされていることと思います。
 この時期に、保護者と面談を計画している園もあることでしょう。

 クラスも変わり担任も変わり、不安そうだった4月、5月を経て、ようやく新しい環境でも安心して自分を出し始め、人とのかかわりや社会性を学んできた日々――。
 様々な活動を通して、友達と一緒だからこんなに頑張れた、友達と一緒だとこんなに楽しいということを実感しながら過ごしてきた日々――。
 そんな子供の成長を保護者の方と確認しあい、さらに伸ばしたいところ、改善したいところなど率直に話し合いましょう。話し合いの時間は 1人15分から20分だと思いますが、その時間を作ってくださる保護者の事情を考え準備はしっかりしてください。
 幼稚園でしたら、健康・人間関係・環境・言葉・表現の5領域のねらいや内容にそって、一人ひとりの姿をまとめておくと話し合いが充実します。
 また、指導要録の評価の箇所を参考にまとめておくことも良いと思います。
 改善して欲しいことや特に言いにくいことは、まずは、良いところを強調し欲を言えば、ここがこうなるともっといいんですけれどね……、と付け加えるようにソフトに、言葉を選びながら言うとよいです。改善して欲しいところを指摘するだけではなく、改善方法も一緒に考えると良いでしょう。そして、講じた方法については、細かく連絡を取り合うことが大切です。

 保護者と話し合いをする場合は以下の点に気をつけてください。
  ●ふんぞり返ってイスに座らない。
  ●腕組み・足組みをしない。
  ●自分の身だしなみを再チェック。
  ●時計を何度も見ない。
  ●面談中は、他の取次ぎをしない。
  ●携帯電話の電源を切る。
  ●メモを必ず取る。
  ●座る位置は、保護者の正面よりは、やや斜めに座る。
  ●担任と保護者の距離は離れすぎず近すぎず1.5mくらいを目安に。
  ●呼び方は、「○○さん」より、「○○君のお母さん」が良い。
  ●テーブルと椅子は大人用を用意する。

 なかには、決められた時間を無視して長時間話したい保護者もいます。そんな時は「次の方がお待ちですので、日を改めてお話いたしましょう。ご都合はいつがよろしいですか?」と別の日を設定することも一つの方法です。

 子供が成長するための、充実した話し合いになりますように!

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FUTO
 子供のジッーと見つめるあの目、あの声に魅了され、幼児教育にのめりこみ、笑いあり、涙あり、失敗あり…たくさんの喜びと感動の保育者生活35年。
 「私の師は子供です」と言い切れるほど、子供から、毎日たくさんのことを教えてもらいました。
 この経験を今、現役で頑張っていらっしゃる保育者の皆さんに少しでもお伝えすることができたら嬉しいなと思っています。
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