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夏です!! ギラギラと焼けるような暑い夏、大好きです!
夏になると必ず思い出すことがあります、それは息子が小学生1年生の時のことです。
地域の小学生主催の、肝試し大会がありました。通称「きつねづか」と呼ばれるお墓に、お化けに扮した高学年生が待ち伏せし、低学年の度胸をためす子供だけの行事です。
明るいうちから高学年生はお化けに扮装、暗くなるのを今か今かと待ちます。低学年の子は、その姿をみながら、これもまた今か今かと待ちました。
あたりは薄暗くなり、いよいよ肝試しのはじまり。
お化けの正体を知っていても、何となくドキドキ…。お墓に行くのも気味悪い…。自分の番が近づくにつれ、ドキドキは頂点に達し、とうとう大泣きが始まってしまった息子。
遠くから泣き声が聞こえてくるので、窓を開け外を見ると、お化けがこぐ自転車の後ろにのってワンワン泣いている息子の姿が! 自転車から降ろすなり「2年生になったら泣かないでするんだぞ!」と言って、また、自転車をこいでいきました。肝試しが出来なくなった息子を送ってきてくれたのです。
地域の中でたくさんの遊び友達がいた良い時代でした。
子供は子供の中で、たくさんのことを学びます。年長者を敬うこと、年少者をいたわること、ルールを守ること、そして、人とのかかわり方を学びます。親が言うより、同じ年頃の子に言われるひと言のほうがずっと効き目があるんですね。
もちろん、楽しいことばかりではありません。仲間に入れてもらえないこと、悔し涙を流すこと、そして、理不尽なこともいっぱいあると思います。その中で「思い通りにならない」体験が、(限度にもよるでしょうけれど)人を人として成長させるように思います。
いま、町には子供の姿や声と一緒に必要な環境や体験が減ってしまいました。せめて、幼稚園・保育園などで、我慢をする経験、思い通りにならない経験をさせて欲しいものです。人数の割合からして少なめに遊具を出す、喧嘩が始まってもすぐ仲裁に入らない、競争させるなど、あえて、摩擦が生じるような場を意図的に設定して欲しい、子供が、それを学ぶ場はここにしかないように思うのです。
あの肝試し大会も「何かが起こってからでは困る」と、残念ながら学校側からストップがかかり、2年後には中止となってしまいました…。
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子供のジッーと見つめるあの目、あの声に魅了され、幼児教育にのめりこみ、笑いあり、涙あり、失敗あり…たくさんの喜びと感動の保育者生活35年。
「私の師は子供です」と言い切れるほど、子供から、毎日たくさんのことを教えてもらいました。
この経験を今、現役で頑張っていらっしゃる保育者の皆さんに少しでもお伝えすることができたら嬉しいなと思っています。 |
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