2006年度 園だより



3月1日 園長 齊藤昌子

 今年もまた、年長さんは、高山小学校からのお招きで小学校の授業参観をさせて頂きました。
 はじめは少し緊張気味でしたが、学校側の細かいご配慮のおかげで、すっかりリラックスできて、楽しい見学ができました。

 近隣の幼稚園、保育園の人たちとも一緒ですので、かなりの賑わいでした。
牟礼幼稚園の先輩たちを見つけてはピースサインを交わしている場面も...。
図書室では、幼稚園の絵本と違い、その本の分厚さに驚いたり、体育館では、

「 あの舞台にはどうやって昇るんだろうね? 」

と真剣に考えていたりしました。

 毎年感じて面白いのは、「 体育館ずわり 」 の他園の人たちにたいして、牟礼幼稚園の人たちは全員例外なく 「 正座 」 で先生のお話が聞けることです。
 学校の先生も、「 ほうー 」 と感心してくださる場面なので、ちょっぴり自慢の心が顔を出します。
 やっぱり 3 年間、2 年間の積み重ねが大事だなあ、と改めて思うことでした。

 三鷹市の誇る新校舎ですが、なんと言っても圧巻は、屋上にある青空天井の広々としたプールだったようです。
 いつもは、ドームのあるアクラブでスイミングをしている彼らにとっては、大変な魅力だった様子で、友達同士の話もはずんでいました。

 幼稚園、保育園と小学校とのつながりを大切にしながらの取り組みが、着実に実りつつあることを感じています。

 4 月からの新 1 年生を、どうぞよろしくお願いいたします。


2月1日 園長 齊藤昌子

 今年も、おじい様おばあ様ご招待の日には、沢山の方々がご参加くださいまして、ありがとうございました。
 園児さんたちも嬉しそうに、

 「 あたしんちは、おばあちゃんは遠いので来られないんだ。」
 「 うちも来れないって言ってたよ。」

と言いながらも、なぜかうきうきしているのです。

 遠い方、仕事のある方等さまざまで、みんな平等とはいかないことを、申し訳ないとは思いつつ、今年も無事に開催できたことを感謝しております。
 お孫さんの可愛い姿に、目を細めていらっしゃるのを拝見して、共に子ども達の成長を喜び合うことは、私達保育者にとりまして何物にも替えがたい幸せでございます。
 日頃の地道な保育活動のなかでも、極上の日といえるのです。

 幼稚園は遊び中心とは申せ、楽しいことばかりの遊園地ではございません。
 やがて通う学校への架け橋となる基礎作りの場でもあるのです。
 園児さんにとっても、ちょっぴり厳しい日もある筈です。

 「 勉強とは、強いて勉める。」と書くのです。甘いばかりでは、勉強にならないですね。そうしたことを、一切心得てくださり、無条件に声援を送っていただける日なので、職員一同も、この日が大好きなのです。
 今年は今までで最高の 85 名のご参加をいただきましたことをご報告いたします。



1月10日 園長 齊藤昌子

 平成 19 年の始まりです。
 牟礼幼稚園の皆様には、今年も恙(つつが)無く幸多き年でありますように、お祈りします。

 3 学期は一年の仕上げの時でありますから、職員一同もそのつもりで、今まで掲げてきた目標の一つひとつを総点検しました。

 暮れのカリキュラム会議では、まだ仕上がりとはいえないものも沢山あって再挑戦のものも掲げられました。
 園児達の最重点目標は、勿論、挨拶、返事ですが、もう一つ気になることがあります。
 それは、自己表現がいまいち下手なことです。

 おゆうぎ会を通して、やゝ大きな声ができるようになった人もいますが、先生が、

 「あなたの好きな食べ物は何ですか?」

とインタビューすると、

 「......?」

固まってしまう人がいます。
つまり、恥ずかしいのですね。
(こんなこと言うと、笑われちゃうかもしれない)
という気持ちが働くのでしょう。
特に年長児に見られます。

 幼稚園では、お友達のことを笑ったり冷やかしたりしてはいけないことになっていますし、「伸び伸びと、積極的に」 をクラスでも掲げていますのでご家庭でもご協力ください。
 それは簡単なことです。とにかくお子さんへの期待から来るのかもしれませんが、お母様の口出しを、半分に減らすことです。

 「あゝしなさい、こうしなさい。もっとこうすれば? あゝすれば?」

 普段できるだけ口出しを控え、お子さん達が本当に困って相談してきた時に、一言、

 「お父さん、お母さんは、こうなるといいね、と思っているよ。」

と言ってあげましょう。


12月1日 園長 斉藤昌子

 11 月 10 日でしたが、消防署のお招きで、近隣の幼稚園、保育園の園児達が、消防車の見学をさせていただきました。
 三鷹台へ向かう途中の牟礼出張所まで、年長さんだけでしたが大変神経を使いました。ここの所、交通量が増えて、15 分の道のりも決して油断ができません。
それでも年長さんは、毎週スイミング通いをしていますので、狭い歩道の電柱もスルリとすり抜けて黙々と歩いてくれました。(大人にはすり抜けられない細さです。)

「 消防士さんは、いつもあんなに重い制服を着て火事を消すんだね。」
「 消防士さんてカッコいいなあ。」
「 僕も大きくなったら消防車に乗るんだ。」
「 わーい、消防車ってこんなに高いんだぁ。」

普段はちょっと控えめな○○ちゃんも、ひとりで上った運転席の上から大感激の面持ちです。

 消防署の方々は火事のない日はお暇かと思いきや、とんでもない事で、いつ何時でも出勤できる態勢で備えておられることを知り、心強く思いました。
こうした地域の行事には、なるべく参加して見聞を広めたいなと思いますが、なにぶんにも道のりが恐ろしくて、そう度々は出来ないでいます。
残念な世の中ではあります。

消防署の皆さん、ほんとに有難うございました。


昔と今  園主 原 篤子

 日曜日、なんとなく昔の生活を考えてみました。
今は、カード一枚で買い物が出来ますし銀行もたくさん有ってとても便利、スーパーには品物が豊富で、すきなものが、好きなだけ買えて楽しいですね。

 昔、私が子育ての頃は、カード等はなく、そのかわり、御用聞き制度がありました。
朝、一番に来るのは、魚屋さん、続いて、八百屋、肉屋、酒屋さんと、毎日来てくれます。米屋さんは、お米がなくなる頃にきちんときます。家族の人数によって日にちを計算しているようです。
洗濯やさんは、三日に一度でした。
月末に一斉に集金にくるので、支払ったあとは現金は残り少なくなるのでした。
でも、御用聞きのおかげて、お金がなくても普通に生活が出来るのでした。

 さて、どちらが良かったか?
 昔は、品物をみないで注文するので、今の方が、色々と見ながら好きなだけ買うので楽しみがありますよね。

 子育ては、どうでしょうか?
 子どもの安全面では、今は危険がいっぱいですね。
 昔も子どもをさらって行く人はいました。
 しかし、サーカスなどに売ってお金もうけをする為で、殺しはしませんでした。
 子育てについては昔の方が良かったかもしれませんね。

 さざんかの花を眺めつつ昔を思い出した日曜の午後でした。


11月1日 園長 齊藤昌子

 11 月 15 日は、日本の美しい行事のひとつとしての七五三です。
街には可愛いお子さん達が、ご両親の心づくしの晴れ着に包まれてお宮参りに出かける姿が、溢れていることでしょう。

 でも、この頃は、一寸様子がちがいます。
大部分の皆さんは、土曜、日曜日に繰り上げて祝いますので、本当の 15 日には実は案外少なかったりしますね。
 この事は、最近の 3 連休休日の設定にも、共通の欠点があるように思われます。
 つまり本当の祝日はいつなのか、判りにくくなったのです。
 例えば、今年の体育の日は 10 月 9 日でした。毎年違いますからね。
確か、昭和 39 年の東京オリンピックを記念して定められた 「 体育の日 」 だった筈です。

 ちゃんとした歴史の上に刻んだ筈の記念日が、こうしてくるくる変わるのはどうもいただけないと感じるのは、私だけではないと思っています。
 「 ごまめの歯軋り」 と言われそうですが、敢えて言わせていただきます。



 牟礼幼稚園では毎月 1 回のお誕生会は勿論のことですが、全園児さんが誕生日には、特別のワッペンをつけてもらって、一日中お友達から祝福の言葉をかけてもらいます。園児さんにとってその日は、最高に発奮する日になるらしく、いつも以上ににこにこしているのは言うまでもありません。

 七五三の日を午前保育にしているのは、そういう意味を含めていまして、園児さんが自分で作った千歳あめの袋に、園主先生からいただいた 2 本の 「 千歳あめ 」 をいれて、大事に持って帰るのには、やはり午前中がいいのではないかと信じています。


親ごころ  園主 原 篤子

先ごろ少し気になる記事がありました。
それは、少年院の受刑者の中には、悪いことをしたという認識が皆無の人が多いということでした。
万引きをしたり、人を傷つけることが、どんなに悪いことかと話をしても理解できないようだ、とのこと。
 こわい事ではありませんか。
良心の呵責、という言葉は、もはや死語になってしまったのでしょうか。わたくしは、この遠因の一つは小さい時の親の対応があるような気がします。
 例えば、自分で転んで、すりむいて帰宅しても、親の第一声は 「 誰にやられたの?」 です。
道路で躓いても、こんな所に凹凸があるからいけない、電信柱があるから悪い、といつも他のせいにして、わが子の正当性を主張される方が多いようです。
 そうして育った子どもは、

 何をしても、自分は悪くない。まわりが悪いと思ってしまうでしょう。

 「 石につまづいたら、今度から気をつけて歩こうね。」 とおしえれば、
 「 ああ、そうか。自分が不注意だったんだ。」 と気がつき、謙虚な叉注意深い、やさしい子どもに育つでしょう。
 あそび心で、悪いことをされてはこまりますものね。


10月1日 園長 齊藤昌子 

 夏休み明けの園児さん達の顔は、一段と逞(たくま)しくなっています。
 身長計によると、大抵の人は 3 センチから 5 センチ伸びています。
 言葉遣いもしっかりしてきて、大人との会話がフツーに成り立つので楽しいです。

 園庭で、カナブンと思しき虫ばかり、ビニールの袋に集めている年長児がいます。

「 これ、みんな死んでるんだけど、可愛いね。僕大好きなの。」

とみせてくれました。

「 死んでるのに、可愛いの? あなたは優しいんだねェ。」

と言うと、

「 うんッ。」

とにっこりしながら、また草むらの方へ向かっていきました。
 その会話を聞いていた年少組の妹ちゃんが、私の耳元でこっそり教えてくれたのが次の言葉でした。

「 あのね、お兄ちゃんはね、ほんとは生きている虫怖いんだよ。」

と。

 それぞれに、育っているんですね。
 妹ちゃんが、お兄ちゃんに聞こえないように、気を使って声をひそめているところが可愛かったです。

 小さい子たちが大好きな虫は、牟礼幼稚園の庭にいっぱい住んでいます。
 よいお友達ですが、こうして死んでからもお役に立っていてくれるのかとちょっぴり感激しています。

 優しいお兄ちゃんと、気配りの良い妹一家に、幸あれと祈らずにはおられません。 


みのりの秋  園主 原 篤子

 おいしいもの、がいっぱい実をむすぶ秋を迎えました。
うれしいですね。
人が生きていく為に一番大切なことは食べることです。
叉すべての社会的マナーは食べることから始まったと言っても過言ではないと思います。
最近は、食育という言葉をよく耳にしますが、いただきます、と手を合わせる意味は、

 肉も魚も野菜も、みんな生きているものを、私たちは頂いて命を永らえているのです。

そのことを、感謝する意味で手を合わせると聞いています。
 感謝とは、ありがとう、ということです。
ありがとう、と言えることは社会ルールの基本です。
 パパからお土産を頂いたら、ありがとう、と言っているでしょうか。
ママに服を着せてもらった時、ありがとう、と言えるように教えて頂きたいと思います。
 良い習慣は、小さい時こそ簡単に身につくのです。
ありがとう、と言えるお子さんは、誰からも可愛がられます。
 礼儀作法の第一歩です。
可愛いお子さんに育ててください。


9月1日 園長 齊藤昌子

 暑い、熱い夏でした。
 特に東京人は、甲子園での決勝戦にしびれました。
 「 ハンカチ王子 」 の活躍や、はきはきとした応対には、「 ああいう子に育ってもらいたい 」 と思ったお母さんも、多かったのではないでしょうか。

 おりしも、夏期保育中でしたので、午後は先生たちも延長戦を観て盛り上がりました。

「 カッワイイ...。」「 頑張れェ 」「 絶対勝つ...。」

と、思い思いの声援を送りました。


 牟礼幼稚園では、常日ごろ、朝のお集まりで、ハンカチ遊びをします。
 汗をふく時、手をふく時に、ポケットから出して使うことを具体的に教えます。
 実際に、水道をひねって手を洗うまねをして、ハンカチで拭いて、ついでにお顔の汗をふいてから、ハンカチをたたみます。

 「 ハンカチの角と角を持って、向こう側にパクッとたたみましょう。その次に、わっかを上にしてもう一度向こう側にパクッとしますよ。小さくなったらポケットにしまいます。」

と言うのが園長の口癖です。


 最近、ハンカチを持つ習慣が、薄くなっていたように感じていましたが、彼の出現で、青少年に良い影響が与えられるといいなぁと思わずにいられません。

 朝のお集まりで、ハンカチを忘れた人は、

「 明日は持ってきましょうね。あなた方がお母さんにハンカチくださいっていうんですよ。」
「 はい。」

とお約束をしています。


 かくして、牟礼幼稚園には 「 ハンカチ王子 」 の予備軍が一杯いるんです。


雲  園主 原 篤子

 長いと思っていた夏休みも、終わって見れば、あっという間だったような気がします。
 お休みになったら、片付けよう、あれもしよう、これもしようと、何もかも先送りしていましたが、いざ 8 月を迎えてみると、暑い暑いの毎日で、またまた先送りしたくなるのでした。

 わたくしは、空を眺めるのが好きで、毎日、何回かは、天を仰ぎみています。
 どこまでも、どこまでも、終わりのない宇宙。
 何時の間にか空想の世界に入り、夢をかきたてられます。
 青空に悠然と流れる雲。
 動いているようには見えないのですが、一寸目をはなして再び空を見ると、もう以前のままの形はなく、相当な早さで動いているのが分ります。
 羊などの動物の形になったり、ボートのように見えたりして、なかなか面白いですよ。

 今日から、また園児のみなさんの、元気な声、かわいい笑顔で 2 学期がはじまりました。
 体調にお気をつけください。


7月1日 園長 齊藤昌子

 6月は父の日がありましたので、幼稚園ではお父さんの歌を沢山歌いましたし、プレゼントの作品も一生懸命に作りました。お父さんは喜んでくださったでしょうか?


お父さん            牧 房雄 詞
                玉山英光 曲

1. 雨の降る日も風の日も いつも元気でお働き
いってらっしゃいお父さん  お帰りなさいお父さん
大好きわたしの お父さん 
 
2. お手々つないでお散歩も 歌も楽しい日曜日
お花摘みましょお父さん 小鳥も鳴くわお父さん
嬉しいわたしの お父さん
 
3. 街の日暮れはいそいそと 子犬も一緒にお出迎え
今日は父の日お父さん ご馳走なのよお父さん
優しいわたしの お父さん


 こどもたちが大好きなお父さんには、社会のルールをビシッと教えるという役割があります。決して、お母さんの手の足りないところを請け負うだけではいけません。
 例えば、幼稚園を行きたくない等という我がままは通らないんだ、ということをキッチリ教えることです。
 「 幼稚園 110 番 」 でお馴染みの森本 邦子先生も書いておられますが、

 子供達が、しっかり食べてしっかり遊んで、疲れたら休息を。それで子供の言い分をよく聴いてあげる。

 「 友達と遊んだ、ケンカした、痛かった、そうかそうか。よかったね。足も手もついているよ。」

と、おおらかに受け止めてください。 

 それがお父さんの役割です。


学期末を迎えて  園主 原 篤子

 初夏のさわやかな風も、いつのまにか熱風にかわり木々の葉っぱは濃いみどり一色になりました。
 園では 4 月から引き続き、"あいさつ" の徹底を指導しています。

 朝は、おはようございます
 昼間は、こんにちは

 ご家庭でも、「 パパ、おはようございます。」 と挨拶しているでしょうか。
もし、子どもが忘れているようでしたら、「 パパにご挨拶は?」 と、一声かけて下さい。
 すべての基本は挨拶からはじまります。
他人同士であっても、こんにちは、と言うだけで、その場の空気がなごやかになります。
 このことは、社会人になっても、結婚しても、一生変わらず大切なマナーでしないでしょうか。
 今のうちの習慣づけが大事です。
小さいうちだからこそできるのです。
大きくなってからでは、むつかしいでしょう。
 すでに実行できているかたは、すばらしいです。
次のステップとして、"我慢" することを経験させてください。
 いろいろな知識を教えることも大切ですが、知識は短時間でも可能ですが、生活習慣は一朝一夕には不可能です。
 夏休みを有効にお過ごしください。


6月1日 園長 斉藤昌子

 今月の子育てのヒントを 「 子供に嘘をつかないこと 」 としました。
 「 エッ?私は嘘なんてついてないですよ。常々子供にも嘘つきは泥棒の始まり、と言い聞かせていますから...。」
という声が、あちこちから聞こえてくるようです。

 ところが、あるんです。
 注射をいやがる子供に、「 痛くない、痛くない 」 と言っていませんか?
 おやつを欲しがる子供に、「 ダメよ 」 と言いながら与えてしまう等。
 特にスーパーでは、泣き叫ぶ子に、
 「 しょうがないわねェ、今日だけよ...。」 と、不本意ながら買ってしまうお母さん等々。際限なく浮かんできます。

 これ、立派な嘘なんです。
 「 ダメよ、ダメよ。」 と言いながらも、結局負けてしまうお母さんのことをよく知っている賢い子供達は、
 「 今日はどの位泣いてみようかな? 一段階、二段階? それとも最高段階でいくかな...?」 
等と冷静に対処しているわけです。

 ちなみにお医者さまは、注射の時決して 「 痛くない 」 とはおっしゃいません。
「 一寸痛いですけど、失礼します。」 等と言ってくださいます。

 聡明なお母様は、言ったことに責任を持ちましょう。
 どうせ与えるなら、「 ダメよ 」 と言わないで与えてください。
 本当に 「 ダメな時 」 だけ 「 ダメよ 」 と言って与えないことです。
 子供には分かりやすい言葉が必要です。
 「 ダメよ 」 で与えられるなら、子供はいくらでも根気よくせがむことでしょう


時間とは  園主 原 篤子

 10 日は、時の記念日です。
改めて時間について考えてみました。
同じ時は二度とないのです。
自分の時間が大切なように人様の時間も大切なのは言うまでもありません。
もしも待ち合わせに 10 分遅れたら、相手の時間を 10 分間無駄にしたことになって申し訳ないことになるのです。
 ところが、時間というものは目に見えませんので実態がなく、簡単に、 「 あら、待たせてごめんなさい。」 で済んでしまいます。
 これが 1 分 100 円 とでも決まっていたら、「 ごめんなさい 」 だけではすみません。時間の弁償金として 1000 円支払わなければならないことになるのです。
 このように考えると時間の大切さがわかってきます。
子どもたちの心も体も、1 分の休みもなく成長していることを思えばうかうかしてはいられません。
 私たちにできることは、未来ある幼児たちの心を、体を歪めることなく真っ直ぐに伸びるよう、見守って育てることが最も大切かと真剣に考えてみました。


5月1日 園長 斉藤昌子

 新学期 4 月は、何もかも新鮮でした。
 緊張した面持ちで、登園門に入って来られた園児さんたちにもようやくゆとりの笑顔が見られる様になりました。
 職員の人たちも同じです。

 「 先生方が、明るくていいですね。」
 「 すっかり牟礼幼稚園の先生らしくなっていますね。」

 新任の先生たちに対する評価第一声が、これでした。
 園児さんたち以上に、緊張の日々だった筈です。思わず私は嬉しさと同時に、限りない感謝の思いがこみ上げました。
 若い方々が、頑張ってくれていることを、実感したからです。
 まだまだ至らない園長を、立派に補佐してくれています。

 そしてまた、大切なお子さまたちを毎日、幼稚園まで送り届けて下さる保護者の方々のご努力も、特筆すべき事項といえます。
 決して当たり前では済まされません。

 今年度もまた、素敵な一年になることを予感しています。


母の思い出  園主 原 篤子

 母の日を前に今もはっきり思い出すことがあります。
わたくしが今の中学一年生位の頃でした。
夕食のあとの父と母と弟との団欒のひとときのことです。
食器を片付けてからゆっくりすれば、と言われた私は不服でした。団欒のあとで片付けようとおもっていたからでした。夕食の後片付けは中学生になってからは私の役目でした。
 いやいやながら立ち上がった私は、乱暴に食器を扱ったものですから手がすべって大切な大皿を落として割ってしまったのです。
 母が一言、「 大丈夫? 怪我をしなかったの?」
私は自責の念にかられました。
わざと、割ったようなものでしたから。
 母は大皿のことは何もいいませんでした。
このことは、何十年たった今でも、はっきりと覚えていて忘れることはありません。
 もしも、あの時、叱られていたら、とっくに忘れてしまった事でしょう。
 母は私の心を見抜いていたと思います。

 母は物静かな人でした。夫婦げんかを一度も目にしたことはありません。
 母から勉強しなさいと言われたこともありません。
 自覚するのを待っていたのでしょうか。
男友達と日暮れまで遊びまわっていた私でしたが、何時の間にか勉強をするようになったらしく、仲良しの友達と、交代に一番二番になっていました。

何事も強制するよりも、好きになるようにした方が良いようです。


4月3日 園長 斉藤昌子

 この冬は、トリノ五輪、荒川 静香選手の金メダルに始まり、WBC 野球でも世界一の金メダルに、日本中が沸きました。
 人に感動を与えることが出来るという事の素晴らしさですね。

 それには、日ごろ、どれだけの練習を積み重ねたことでしょうか。
普通にやっていたのでは、普通になってしまうわけですから、それはそれは厳しい練習だったことでしょう。
 冷たいスケートリンクの上で、10回のうち9回までが失敗するという回転ジャンプ...。それでも起き上がり、また挑戦して...。
 寒がりの私などは、想像するだけでも、体が固まってしまいそうです。
 野球もまた凄かったですね。野球オンチの私でさえ、ドキドキしましたもの。

 このような感動を、私たちは、一日のうち何回体験できるでしょうか?
 実は、幼稚園では、こういう感動物語があちこちに生まれるのです。

 「 まさか、あのお子さんが?」
 「 昨日まで、できなかったことを、今日は立派にやれました。」
 「 怖いからといつも尻込みしていた鉄棒に、○○さんがとりついているわよ。」
 「 そっと見守りましょう。」... etc.

 挙げればきりのないことですが、こんな楽しみの中で毎日を送っているのが、幼稚園なのです。幼稚園はスター揃いなのですよ。本当に楽しみで仕方ありません。

 今年もまた、どんなドラマが繰り広げられることでしょう。

 いよいよ平成18年度の開幕です。


ごあいさつ  園主 原 篤子

 みなさま、こんにちは。
 陽春 4月、花々が咲きそろう季節を迎えました。
この良き季節に新学期が、はじまります。
新入園の皆さまは、不安でいっぱいのお気持ちと存じます。
が、お母さまが、先ず、私の育てた子だから大丈夫と安心して下さい。
 そうすると、お子さまも落ち着いてまいります。
小さいお子さまは何にでも興味をもつものです。

園の先生方も皆一生懸命です。
誠心誠意、お子様方のために、お手伝いをしたいと思っています。

 先生に会うのが、うれしい
 お友達がいっぱいいて、たのしい。

と思ってもらえるような毎日にしたいと願っています。

進級の皆さま方も、新しい気持ちで登園されたことでしょう。
新しい先生と一緒に、歌ったり遊んだりして楽しく過ごせるよう準備して、今日の日をお待ちしていました。

 お母さま方、皆さまのご支援をお願いいたします。