●国際社会に必要なクリティカルシンキングってなに?(2009年10月)
みなさん!こんにちは!
スポーツの秋、食欲の秋、そして学びの秋? ですね!
今月は、ちょっとかたい話題の洞察力です!秋の夜長にちょっと考えてみてください!

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 現代社会では、パソコンがないと、携帯がないと生きていけいない! なんて考えている方もいるかもしれません。私もその一人かな?(笑)

 さて、現代は大人も、ある意味では子供も、パソコンや携帯のインターネットを利用して、世界中の情報を毎日リアルタイムに見ることができます。これは、非常に便利な事で、色々と活用もできます。しかし、この情報がすべて正しいかどうかを判断する力がないと、現代社会では情報に振り回されてしまいます。もちろん、それは現在の私たちだけではなく、子供たちも同様です。

 先日、陰山英男先生と藤原和博氏(リクルート→杉並区和田中学校校長)の著書『家庭で育てる国際学力』という本を読みました。その中で“子供に最もつけてほしいのはクリティカルシンキング”であると書かれていました。
 クリティカルシンキングとは『複眼思考』ともいいます。クリティカルとは“本質を見抜く”ということなので、『洞察力』という感覚だと思います。
 つまり、言われたままを鵜呑みにしたり、そのまま信じないで、多方面的に考えるということです。しかしこの大切な洞察力を高めることを、現在の教育で充分にできているのかという疑問も湧いてきます。もちろん、教育内容の中には組み込まれています。しかし、これは学校現場の問題というよりも、授業時間数としての物理的な限界も同時にあるのかもしれません。そして一番大きなポイントは、答えは一つと思いこんでしまう事ではないかと思います。

 ある有名な話ですが、エジソンが小学校のとき、「1+1は?」という先生の問いに『先生、水1杯と水1杯を、大きなコップにいれたら、やっぱり水1杯になります。だから答えは2ではありません』といって先生を困らせました。
 現在、この質問をしたら学校の先生に「素晴らしい!」と言って受け止めてもらえるか? 結局エジソンは学校をやめて、家庭で母ヘンリーとともに学びました。現在は、受け止める側の先生もそうかもしれませんが、この様な発想をする子供が育つ環境もないのかもしれません。

 さて、社会に出てから、最も必要であるこの洞察力は、どうやって身につければいいのか考えてみました。
例えば、こんな家庭でこんな事を試してみてはいかがでしょうか。

 1、 今日、なにしに学校、(幼稚園、保育園)にいくの?
 2、 今日、学校(幼稚園、保育園)でどんなことがあった?
 3、 ○○について(たとえばテレビの中の話題)どう思う?
 4、 どうしてそれが欲しいの?
 5、 明日は、どんな一日にしたい?
 6、 今、一番大切にしていることは何?

 このように毎日の短い会話の中でも、理解力や表現力、相手の質問の意図を見抜く洞察力を磨く種があるように思います。
 そして、大切なことは繰り返しと沈黙(=考えている時間)を一緒に楽しむ事です。


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はっちゃんまん
 園と保護者と、園児の味方。
 北海道から沖縄まで全国の幼稚園・保育園を指導している。
1年間に飛行機に乗る回数は120回を超えるほど、日本中を移動。そんな中で「日記」を書いてくれています。
 理不尽なことが大嫌い。普段は「背広モード」か「体操モード」で元気で優しいが、あまりに理不尽なコトがあると「ファイヤーモード」に変身するらしい。
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