●たくさん歩いて! たくさん走ろう!(2008年5月)
こんにちは!
新年度から1ヶ月が過ぎました! 新しい環境には慣れましたか?
この新しい環境に入る4月も大切ですが、特に幼児期にはゴールデンウィーク明けの
5月も、大切な時期なのです!
休み中の生活習慣も大人に合わせず、早寝、早起き、しっかり朝ごはんでお願いたします!
 先日、二人の息子たちの野球用品を買いに、スポーツ用品店に行ったとき、面白い資料を見つけました。ある有名な靴のメーカーが出している資料でしたが、こんな事が書かれていました。
 そこには、1970年代位の5歳児の子供と、1990年代位の子供の通常の生活の中での歩く量の比較がされていました。1970年代とは、まさに私が幼児期から小学生の頃なので、非常に興味を持ちました。
 その年代の子供が歩いた量を100とすると、1990年代の子供は、78,7歩位に減っているのだと書かれていました。これは、子供が歩かなくなったわけではなくて、生活が便利になってしまったのだと思います。車、電車、新幹線、飛行機、エレベーター、エスカレーター、動く歩道、兄妹が少なくなったことでお父さんお母さんのだっこ、幼稚園・保育園の送迎バス……。便利な生活は子供の歩く歩数(もちろん大人も)を2割以上も少なくさせてしまったのです。
 その資料では、幼児期にたくさん歩いた子供たちは、徐々に走ることに興味を持ち始め、遊びの中でどんどん走ると書いてありました。ごく自然なことだと思います。
 資料にはありませんでしたが時代はさらに18年たっています。果たして今の5歳児は、どの位歩くのでしょう? 小学校の体力測定等で50M走を計ってみると、子供の体力危機的状況だとまでいわれています。

 資料では更に、幼児期にたくさん歩いて、たくさん走ると脳が刺激され、運動をする、話をする、話を聞く、話を理解をする、コミュニケーションをとるなどの活動にも大きく影響を及ぼすと書かれていました。
 また、運動面だけで考えても、この走るというのはすべての運動の基本になってきます。走るのが苦手になってからでは、走るのを好きにさせることは非常に難しくなってきます。
 現代の子供たちの体力が危機的状況といわれている一つの原因に、この歩くということを再度見直してみてはいかがでしょうか?

 私もできるだけ、駅や空港では階段を使い電車では立っているように心がけています! 無理な事は続きませんが、特に幼児期はお父さんお母さんも一緒になってたくさん歩いてあげてください。

前の記事 ← ● → 次の記事
はっちゃんまん
 園と保護者と、園児の味方。
 北海道から沖縄まで全国の幼稚園・保育園を指導している。
1年間に飛行機に乗る回数は120回を超えるほど、日本中を移動。そんな中で「日記」を書いてくれています。
 理不尽なことが大嫌い。普段は「背広モード」か「体操モード」で元気で優しいが、あまりに理不尽なコトがあると「ファイヤーモード」に変身するらしい。
バックナンバーはこちら
著作紹介
BOOK03
『必読! 私立園で働く主任・学年主任のためのスタディブック』
八田哲夫著
¥1500(税込)
BOOK01
『教えて!
保育者に求められる100の常識』
八田哲夫・長屋あゆみ[共著]
¥1000(税込)
BOOK02
『実践! 新人・若手保育者の
ためのトラブル・シューティング集』
八田哲夫・溝上健二[共著]
¥1000(税込)

購入希望はPDFダウンロード後ファックスにて注文してください。
注文用PDF・532KB