●「できる事」を増やしてあげよう。(2008年4月)
みなさん、こんにちは!
今年の3月はとても暖かかったですね! 3月下旬に札幌にいた日の気温は
10度を5日間連続で超えていました。なんと117年ぶりの暖かさだということでした。
温暖化の影響なんでしょうか? 心配ですね・・・。
さて、新年度! 期待と不安が入り混じりますが、愉快に楽しく新しい生活を
楽しみましょう!
 新年度です。幼稚園・保育園では新しい年度のスタートになります。
 保育室を覗いてみると、子供たちは、カエルの大合唱状態です。もちろん、歌を歌っているわけではなく、「お母さん〜」「帰りたいよ〜」の大合唱です。
 でも心配しないで下さい。この泣くという壁をしっかり乗り越えることも、子供にとっては大きな成長なのです。ここは愛情をもって心を鬼にして、見守ってあげてください。

 さて、この新学期ですが、家庭と保育室で何を注意していけば良いか改めて考えて見ました。

 誰でも初めてのことは戸惑ったり、うまくできないものです。
 最近は社会が非常に便利になり、子供が自分で何かをしなければいけない場面がどんどん減っている気がします。同じく保護者も便利な生活になった分、時間があき、余計に子供の準備を手伝ったり、指示をしてないでしょうか?
 これでは、自分の事は自分でしないといけない集団生活に入ると、基本的には戸惑う事になるのです。
 人生の自立は3歳から始まる! と聞くと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私はその通りだと思います。
 私の実家は自営業だったこともあり、親に手伝ってもらった記憶が非常に少ない気がします。(でも、本当は良く覚えていませんが…(笑))
 そのため、年長になる頃には自分の事は自分でするのが当然と思っていました。地域には安全もありましたので、幼稚園から帰れば自分で遊ぶ場所を見つけに外へ出かけていきました。(今はそれを許される場所は非常に少ないと思いますが)
 そうなんです! 子供たちは集団の中の不安と同時に、自分でできることが少ないように思えます。だから余計に、保護者も、時には先生も手をかけすぎてしまい、自立が遅れ、なかなかクラスが落ち着かないという事が年々増えているように思います。

 この時期、不安も大きいと思いますが、まずは子供が自分でできることを一つずつ、確実に増やしてください。着替え、ハンカチ等の準備、服装点検。子供たちは自分ができる事が増えるのが大好きです。
 4月からゴールデンウイークあけまで、ここを乗り切れば、あとは心配ありません。
愛情もって見守ってあげてください!!


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はっちゃんまん
 園と保護者と、園児の味方。
 北海道から沖縄まで全国の幼稚園・保育園を指導している。
1年間に飛行機に乗る回数は120回を超えるほど、日本中を移動。そんな中で「日記」を書いてくれています。
 理不尽なことが大嫌い。普段は「背広モード」か「体操モード」で元気で優しいが、あまりに理不尽なコトがあると「ファイヤーモード」に変身するらしい。
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