●人生に必要な知恵は(2006年3月)
こんにちは!
寒さも少しずつ和らぎ、春が待ち遠しくなってきました。
さて、最近頻発する子どもがからむ色々な事件、本当に許せないと思います。
そんな中でもう一度子どもに伝えたい事とは……。
そんな事を考えていたら、ある文章を思い出しました。
ここに書いてあることは、決して子どもたちだけに伝える文章ではありません。
ぜひ、じっくり読んで頂きたいと思い、引用させて頂きました。

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前略
わたしは 充実した人生をおくるために必要なことは
すでにあらかた知っているのだということに思い至った しかも それは
そんなに むずかしいことではない 私にはわかっている もうずっと
前からわかっていた なら わたしは そのわかっているところに
従って生きてきたか となるとこれはまた 話は別だけれども……
目から鱗が落ちて 私は こう考えた
人間 どう生きるか どのようにふるまい どんな気持ちで日々送れば
いいか 本当に 知っていなくてはならないことを わたしは全部残らず
幼稚園で教わった 人生の知恵は 大学院という山のてっぺんに
あるのではなく 日曜学校の砂場に埋まっていたのである
わたしはそこで 何を学んだろうか

何でもみんなで分け合うこと
ずるをしないこと
人をぶたないこと
使ったものはかならずもとのところに戻すこと
ちらかしたら自分で後かたづけをすること
人のものに手をださなこと
誰かを傷つけたら ごめんなさい と言うこと
食事の前には 手を 洗うこと
トイレに行ったらちゃんと水を流すこと
焼きたてのクッキーと冷たいミルクは体にいい

釣り合いの取れた生活をすること 毎日 少し勉強し
少し考え 少し絵を描き 歌い 踊り 遊び そして 少し働くこと

おもてにでるときには車に気をつけ 手をつないで
はなればなれに
ならないようにすること
不思議だなと思う気持ちを大切にすること

中略

このなかから どれなりと項目を一つとりだして 知識の進んだ
大人向けの 言葉に 置き換えて みるといい そして
家庭生活や それぞれの仕事 国の行政 さらには 世間一般
に当てはめてみれば きっとそのまま通用する 明快で 揺るぎない
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「人生に必要な知恵は すべて幼稚園の砂場で学んだ」 ロバート・フルガム著 河出文庫より抜粋



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はっちゃんまん
 園と保護者と、園児の味方。
 北海道から沖縄まで全国の幼稚園・保育園を指導している。
1年間に飛行機に乗る回数は120回を超えるほど、日本中を移動。そんな中で「日記」を書いてくれています。
 理不尽なことが大嫌い。普段は「背広モード」か「体操モード」で元気で優しいが、あまりに理不尽なコトがあると「ファイヤーモード」に変身するらしい。
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