●節分の鬼は怖いか?(2008年2月)
こんにちは!
今年の冬は、一段と寒いですね〜! 全国の皆さん、今月も寒さに負けずに
はりきっていきましょう!!
今月は“怖い人”についてです!
 2月と言えば、節分を思い出します。
 私の次男は1月末から「2月は嫌だな〜」と、ぶつぶつ呟いています。なんのことか分からず話を聞いてみると、どうやら幼稚園に鬼が来るのが心配なんだそうです。
今どきの子供でも鬼は怖い存在なんですね! ちょっとビックリしました。

 いつの頃からか「“ほめる”事が子供を伸ばす一つの条件」のような風潮が保育や教育現場、そして家庭内でも定着している気がします。私もそれは大賛成です。
 しかし、どんな時でも“ほめる”事だけでいいのか? と思うこともあります。
 私は、保育や子育ての基本は「愉快に楽しく、そして時々きびしく」だと思っていますが、この「時々きびしく」が「全然きびしくない」のが現在の育て方のように思えてなりません。

 最近は動機の無い犯罪や色々な自己中心的事件が起きています。この人たちには怖い人がいないんだろうな? と思うような事件ばかりです。
 私が子供の頃は間違いなく、「おまわりさん」は、怖い存在でした。「そんなことしていたらおまわりさんに連れて行かれるよ」という一言は、幼少期には、節分の鬼にも負けないくらいの怖さがあったように思います。(もちろん、困った時には頼りになる存在でもありましたが……)
 また、地域には頑固でおっかないおじさんが必ず存在していましたし、「この人だけにはかなわない」というマシンガントークの説教おばちゃんもいました。
 少年時代、野球をしていて近所の家のガラスを割ってしまったときは、無条件に色々な家を回って謝っていた記憶もあります。(後でバレるともっと大変だという事が無意識に働いていた)大人が怖かったんだと思います。
 そんな怖い存在が、現在の地域や教育現場では、存在するのが難しくなっているのかもしれません。そんな環境で子供たちはどうやって正しいことを覚えればいいのでしょうか?。

 「ならぬものはならぬ」「ダメなことはダメ」を誰かが教えないと、どうなってしまうんでしょう。毎日、近所に鬼がいる必要はありませんが、先月号の今年の目指す漢字“義”を達成するためには、何が悪くて何が正しいのかを子供たちに伝えていかなければいけないと感じています。
 全国の鬼役の皆さん、痛い思いをするかもしれませんが、ご協力よろしくお願します!!


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はっちゃんまん
 園と保護者と、園児の味方。
 北海道から沖縄まで全国の幼稚園・保育園を指導している。
1年間に飛行機に乗る回数は120回を超えるほど、日本中を移動。そんな中で「日記」を書いてくれています。
 理不尽なことが大嫌い。普段は「背広モード」か「体操モード」で元気で優しいが、あまりに理不尽なコトがあると「ファイヤーモード」に変身するらしい。
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